緑葉社は、龍野城下町を中心とした市民出資による不動産会社です。
弊社は2006年にまちづくりに取り組む有志により立ち上がった会社で、当初も現在も、龍野の風土・風習・文化を継承した活性化に取り組む意志は変わりません。
龍野の城下町には、日本でも有数の規模で古い建物・町並みが残っています。
町割りの8割以上が江戸期から続くものです。
大きな戦乱には遭わず、鉄道開発による駅の設置も拒み、高度経済成長によるスクラップ&ビルド型の地域開発からも免れました。
自然地形を生かした町割りをベースとした、先人の知恵と努力の結晶といえます。
技術進化に伴って生活習慣は変化するものですが、龍野の地に引き継がれてきた風土・風習・文化を継承することで城下町の町並みは進化しながら生きた状態で継承していくことができます。
弊社はこの考えを根幹とし、播磨・龍野に想いのある有志による出資と協力により運営しています。
実は“緑葉社”は大正時代の龍野で興った市民による文化啓蒙運動の中心となったメンバーらの結社の名称で、乳児から小学生までの歯の無料診療や“子供愛護デー”の実施などの青少年健全育成に関する活動や、野口雨情による文化講演会を開催するなど幅広い活動を行っていたそうです。
先人の郷土への想いを尊重し、後世に繋いでいくことを考えた創業者が社名に取り入れました。
ちなみに、弊社は代表者はもとより経営陣全員の持ち株を合わせても、支配権のある比率には到達しません。
先人から引き継がれた城下町を継承し、適切に後世へ引き継いでいくために導入したのが市民出資方式で、やみくもな開発を防止し、経営陣の暴走も抑制。みんなで町を守っていくということが主たる目的だからこその仕組みです。
補助金や助成金に頼らない“社会関係資本時代”における模範的まちづくりの仕組みと考えております。
まだ世の中では珍しい仕組みのため、様々な試行錯誤の繰り返しではありますが、
志をともにする沢山の仲間や、市民の皆様とともにしっかりと進めてまいりたいと思っていますので、引き続きご指導のほど、よろしくお願いします。
株式会社緑葉社 代表取締役
畑本康介